クラッシュ症候群 助かったと思ったら・・・


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死亡率の高いクラッシュ症候群(クラッシュシンドローム)

挫滅症候群(ざめつしょうこうぐん)ともいいます
まだ認知度は低いですが災害現場では高い頻度で発生しています

無事救出されて→これで助かった→病院に搬送→病院で様態が急変し死亡

何が起きるのか

体のどこかが長時間圧迫されていて
開放されたときに発生します

特に四肢の圧迫が多いようです
(腹部では窒息死になるからでしょうか)
発生のメカニズムで延べますが筋肉の圧迫から起きるので
四肢となるのでしょう

例えば倒壊した建物から救出されて

その時は意識もあり比較的元気だった人が
その後様態が急変して亡くなることがあります

主な症状としては

  • 意識の混濁
  • チアノーゼ(血液中の酸素濃度が低下して唇、爪が紫色に見える)
  • 失禁
  • 心室細動、心停止
  • 急性腎不全

発生のメカニズム

  • 筋肉の損傷

長時間の圧迫による壊死
おびただしい打撲(全身打撲とか)
極度の筋肉酷使

  • 壊死した筋細胞からカリウム、ミオグロビン(タンパク質)、乳酸など
    が流れ出す
    圧迫されていた場合は救助とともに開放されて血流が回復する
  • 血流に乗ってこれらの物質が体内に循環する

    ・カリウムの上昇:高カリウム血症→心細動、心停止
    ・ミオグロビンによる腎臓の尿細管が壊死し急性腎不全

災害時の救出後の容体の急変をお伝えしていますが
集団暴行などによる全身打撲
パニック時の異常な活動でも起きる可能性があります

治療方法

一刻も早く

血液浄化(血液透析、血漿交換)を必要とします

これらは十分な医療体制があってのこと
しかし災害時
医療現場ではすべての方にいきわたるかは不明です

中程度の症状であれば
まずは医師が
点滴で水分補給、乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液を輸液します
高カリウム血症の治療をします
などの処置で様子を見るわけですが
さらに状態が悪くなることもあります
血液浄化ができないとかなりキビシイです

クラッシュ症候群を防ぐには

ってことは

ガレキの中から救出はすべきではない?

という状況もでてきます
急激に圧迫からの解放をしてはいけないのです

それでは被害者を助けられないではないか

これらの見地から

ガレキからの救出
 ↓
医療機関

ではなく

ガレキの中の医療

医師、看護師が救急隊員と行動する
DMAT隊(災害医療派遣チーム)が増えつつあります

そうはいっても

災害現場にDMAT隊が必ず来るわけではありません

我々素人ができることは

  • むやみに救出しないで
  • レスキュー隊を呼ぶ(クラッシュ症候群の恐れがあることを伝える
  • まわりにも声をかけレスキュー隊の要請を認知させる(周りにもクラッシュ症候群の恐れがあることを伝える)
  • 被害者に声をかけて励ます
  • 保温に努める
  • レスキュー隊に何か手伝えることはないか聞いて手伝う

 

もしガレキから救出または脱出してしまったら

およそ2時間を経過していたらクラッシュ症候群を疑います
手足に軽いしびれ、麻痺があったら危険です
比較的元気でも、いち早く医療機関に搬送して

状況を医師に伝えてください

  ↓ いい本です